バドミントンデータ解析ブログ

バドミントンについて、しょーもないことも含めてデータ解析で遊びます。主にTwitter(@badiary09)に生息しています。

優勝者とシードの関係を調べてみた

 そこにトーナメントがあれば、誰でも優勝者の属性を分析したいと思うはずです。私もそうです。  良い指標として、シードと世界ランクが考えられますが、まずは簡単なことからということで、過去のスーパーシリーズの優勝者をシードごとに集計してみました。

 今回対象としたのは、2007年から現在までのスーパーシリーズ全112大会のうち、第8シードまでの情報がはっきりしている108大会です。

集計結果

 プロットを二つ用意しました。一つ目は単純にシードごとに優勝者を集計したものです。 f:id:tenjin7:20160508172436p:plain

 二つ目は、それらを累積値に変更したものです。つまり、第nシードまでが優勝する割合をプロットしています。 f:id:tenjin7:20160508172443p:plain

考察

 種目別に考察してみます。

MS(男子シングルス)

 第1シードの優勝者が多いですね。このことから、MSは番狂わせが少ない種目であると言いたくなりますし、自分の直感でもそうです。しかし、第1シードの優勝者の内訳を調べると、

  • Lee Chong Wei : 31回
  • Chen Long : 7回
  • Lin Dan : 5回

となっているので、Lee Chong Weiがおかしいだけかもしれません。

WS(女子シングルス)

 第1シードが最も優勝できていません。シードは前年度の結果を考慮して決められているので、第1シードが優勝するということは、1年以上に渡って支配的な選手がいるということになると思います。思えば、WSは支配的な選手の入れ替わりが激しいかもしれません。(中国一強の時代はありましたが、Li Xuerui、Wang Yihang, Wan Shixianなど、中国の中でも強さが分散していました。)

 第6シードの優勝者が多いですね。何でだろう。

MD(男子ダブルス)

 最も番狂わせが起こる種目だと思っていたのですが、意外にもMSに次いで第1シードの優勝率が高いです。(No Seedが優勝する割合は最も高いのですが…。)Lee Yong DaeやHendra Setiawanを中心として8ペアが第1シードで優勝していて、MSのように異常なペアが数を稼いでいるわけでもありません。

 優勝者だけ調べても番狂わせ度合いを捉えることはできないのでしょうか…。

WD(女子ダブルス)

 女子ダブルスというと、(最近はともかく)中国が安定して強い種目ではありますが、中国の強い選手がペアをころころ組み替えるので、シードや世界ランクがあてにならない種目でもあります。

 その結果…なのかは分かりませんが、第5シードの優勝者が異様に多いです。なんだこれ。

XD(混合ダブルス)

 第一印象:Zhang Nan, Zhao Yunleiが強い(第1シード優勝28回中16回)。  XDはMDやWDと比べてペアの組み換えが少ないはずなので、シードや世界ランクが強さをしっかり表している傾向があるはずです。

 …特に考察することが思い浮かばない。本当にMDやWDと比べてペアの組み換えが少ないか調べてみたいですね。

得られた知見

 女子ダブルスで第5シードに賭けると儲かるかもしれません。賭博はダメですけど。